ニホンザルには、他の大型ほ乳類と生態的に異なる点がいくつかあります。
- 日中活動すること(夜は人間とおなじで寝ています)
- 群で活動すること(ハナレザルは単独で行動します)
- 目が発達していること(ほとんどのほ乳類は嗅覚が発達しています)
このようなことからも、サルは人に近い生活をしていることが伺えます。そのため、人の生活サイクルの中で被害が発生しますので、目の前で野菜等を持って行く姿も見られることから、他の動物に比べると余計に腹だたしさが際立つように感じます。
群はメスを中心とした母系社会で、群で生まれたオスは3歳以上(タイミングはサルによる)で群を出て、他の群れに加入します。それまでは群から出たオスは1頭でうろうろしている(ハナレザル)場合もあれば、オス同士でグループを作って行動している場合もあります。
必ずしも群れに加入するわけではなく、1頭でいる場合もあるようです。
サルの目は色も識別できるようです。たまに、オレンジ色のベストをぶら下げている畑を見かけますが、猟友会員の方が捕獲作業中に着るベストの色がオレンジだから、サルが嫌がると思って畑にぶら下げているのです。
しかし、サルは色を識別できますが、オレンジ色が嫌いなわけではありません。さらに言えば、サルはもっと見分けをしていて、自分たちを追ってくる人とそうでない人を見分けていますし、車さえも見分けています。
このように、サルは自分を「追ってくる人」が嫌いなので、サルの場合は被害対策の手法として追い払いがとても重要になります。